法人の保険は非常に奥が深く、業種によって様々な保険が考えられます。そこで、法人の保険を検討する際に最も重要な点は、現在加入しているまたは今後加入予定の保険が自社の実態と合っているかどうかを見極めなければなりません。また法人の場合、個人に比べ掛ける保険料もはるかに高額になります。社長が保険を見極めるうえで押さえたいポイントを以下にまとめてみました。

○ 全業種共通

全業種で共通して言えることは、社長が本心で「納得」して保険に加入しているかが大切です。社長としては目に見えるコスト(経費)は抑えたいものですが、意外と保険の掛け金(保険料)は抑えたつもりでいても実際はかなり無駄な支出となっているのが見受けられます。考えられる要因として最も多いのが意外にも・・・

“ 保険代理店または担当者に全て保険のことを任せている ”

一見なぜ?と思われるかもしれませんが、これこそが実は危ないのです。

信頼している保険代理店がそばにいること自体素晴らしいと思いますが、本当に現状の保険が自社に合っているかどうか、はっきりと断言できる代理店であるかどうかまでは分かりません。なぜなら、保険代理店が意外にも保険の中身を理解していないことが多いからです。個人の保険であれば中身もシンプルですが、法人の保険は代理店の抱えている顧客数も少なく、場慣れしている代理店が正直たくさんあるとは言えません。にもかかわらず、もし一言で“ 断言できる ”とか“ 大丈夫 ”とか、簡単に言ってしまう代理店であるならば危険信号のサインです。補償の内容や事故対応の内容を事細かに説明できない代理店こそ、一言で済ませてしまうケースが多いのです。

したがって、社長が保険を見極めるためにまず第一に押さえるべき点は、“ 誰に任せるか(任せているか)? ” “ どの代理店で保険を検討してみるか? ”であり、自社の保険を本心で「納得」できるかどうかの視点を持つことが大切です。

<重要ポイント>

● 補償内容がぴったり合っているか

● 補償されない内容(免責)をきちんと把握しているか

● 補償金額(保険金額)が実態にあっているか

● 被保険者(保険の対象となる方)に漏れがないか

● 自社にとって必要な補償オプション(特約)が付いているか

● 自社に見合った保険料かどうか

● 事故対応に本当に満足しているか

この7項目を社長自身が押さえられたら合格です。もし、身近な保険代理店に聞きづらければ、一度私たちにご相談ください。セカンドオピニオンの視点でアドバイスします。

(2) 業種別

次に業種ごとに検討すべき補償内容は異なります。以下に業種ごとに必要と思われる保険とそのポイントについてまとめてみました。

● 建設業

被保険者: 元請け・下請け・孫請けすべて対象になっているか

保険種類:

①傷害保険・・・現場で従業員や下請業者がケガをしてしまった場合の補償に備える

<ポイント> 売上高方式で保険料が定められているか、元請・下請で仕事をする割合はどれぐらいか、使用者賠償の有無

②賠償責任保険・・・現場で第三者に対する人損、物損を負わせた場合の賠償に備える

<ポイント> 建設業の中でもどの業種か詳しく、業務中の補償は適正か、引き渡し後の補償は適正か、保険料算出は売上高方式なのか完成工事高方式なのか、欲しい特約がセットされているか、無駄な特約が排除されているか

③建設工事保険・・・現場で施工中の対象物が災害や盗難に遭った場合の補償に備える

<ポイント> 建設業の中でもどの業種か詳しく、保険料算出は売上高方式なのか完成工事高方式なのか、支給材は含むかどうか、欲しい特約がセットされているか

④自動車保険・・・業務用車両を交通事故から備える

<ポイント> 傷害保険と補償が重なっていないか、賠償責任保険と補償

損保の世界は基本1年更新です。翌年も続けていきたいなら、毎年決まった月に更新の時期がくるはずです。例えば、6月10日が保険の開始日であれば、その翌年の6月10日が満期となります。そして、満期が6月ならば、保険代理店として更新の電話ができるのがその2か月前の4月からとなるのが一般的です。

ということは、皆さんが保険=損保について考えたり意識したりするのは、“ 満期の2か月前ぐらい ”ということになります。

人はあまり保険について考えたくないと聞きますが、1年に一度は考えるタイミングが実はやってくるんですね。しかし、保険は目に見えない商品だからこそ、補償(保障)の内容や保険料(掛け金)について今一度検討してみるべきだと私たちは思います。

大切なことは“ 納得感 ”です。毎月それなりの保険料(掛け金)を支払うのであれば、自分自身がまずその内容をしっかり知るべきです。自分自身がその保険に対して納得できるからこそ、気持ちよく保険料を支払うことができます。そうでなければ非常にもったいない話だと思います。それから、自分自身にとって今の保険代理店が性に合っているかどうかも検討する大事な要素です。付き合いだけで加入しているだけなら、一度考え直してみるのもいいかもしれません。オンリーワンの保険を持つことをお勧めします。

一方、生命保険(以下生保と略)についても触れていこうと思います。どんな保険があるのか?

例えば、結婚し家庭を持ち子どもが産まれたら『死亡保険』、将来の老後に備える『年金保険』、病気やケガで入院、手術に備えるために『医療保険』、がんが怖ければ『がん保険』・・・etc  これら生保も生活に密着しています。しかし、損保と違って生保の場合は、満期が1年ではなくもっと長期に渡ります。保険の期間が10年なのか、一生涯(終身)なのか、いずれにしても長い商品であることに間違いありません。だからこそ、より深く“ 納得感 ”が求められます。一生涯を決めるかもしれない生保についてはいつも意識して注意することが求められます。

特に生保の場合は、自分や家族=人の命を取り扱っていることもあり、本当にぴったり合っているかどうかはわかりません。セカンドオピニオンがあってもいいかと思います。今一度、自分の保険証券を見ながら検討してみるのもいいかもしれません。

損保も生保も考えるタイミングが来た時は、今まで以上に保険に対して意識してみることをお勧めします。もし、セカンドオピニオンが必要ならば私たちにご相談ください。